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「体力がついた!」ってどう言うこと


そもそも体力って何なんだろう?これがいわゆるスポーツ選手ならそれぞれの競技に応じた敏しょう性、パワー、スピード、平衡感覚、持久力、柔軟性を高めることが選手としての目的であるわけだ。でもわれわれ趣味としてのサイクリストはある意味スポーツ(フィットネス)をしているがずば抜けた能力を要求されるものでもないし…でもやっぱり苦しいよりは「楽な」方がいいに決まってる。だれかが速くて、だれかが遅い…いったい全体体力って何なんだろう。

一般ピープルにおける運動ができそうなイメージ

 ではサイクリストか否かはさておき世間一般では「体力がある、運動ができる」ってどういうイメージなんだろう。

スタミナがある
同じことをやっているのに自分は疲れているのに相手の方は疲れを見せないときに「ヤツはスタミナがある」なんて思うわけだ。ようは疲労になるまでの時間が長いとか、疲労に耐えられるとかいう能力なのだ。ここで疲労したと言う自覚は「筋肉がパンパンで…」とか「心臓が飛び出しそう」人によってどちらかの表現を使う。前者の場合いわゆる筋肉の持久力、後者は心肺能力なんて言ったりする。この言い回普段何気なく口にしているが結構マトを得ている。
力持ちだ
単刀直入には重いものをいとも軽々持ち上げる、これは腕(あるいは腰や脚)の筋肉がすごいということだ。これをもう少し解析すると「筋肉が収縮(伸展)するときに体の外にしようとする仕事力」と言うことになる。
身体が柔らかい
いわゆる「力」ではないが、やっぱり「こんなことできる?」なんて開脚前屈されちゃうとやっぱりすごいと思ってしまう。やっぱり筋肉疲労のコチコチや運動不足でプヨプヨより「しなやかな筋肉」っていいよなー

どこから始めよう

 自転車に乗ってはいるが運動としての効果があがらず悩んでいる人に良く有る話だが、はじめの1週めは「前に登れなかった坂が登れるようになった」という。確かに有る意味では体力がついたと言えなくもない。この状態はどちらかというと「サイクリングという運動に体がなれてきた」に過ぎないのだ。だからそのあと目立った効果があらわれない事が多い。初めての人も今乗っている人も頭をリセットしてダマされたつもりでここから始めよう。これくらいでは滅多にないことだが、調子の優れないとき及び気分が気分が悪くなったときは無理をしないこと。

Step1:運動前のストレッチは基本なのだ
以前から何度もいうように準備運動は大事なのだ。急な運動は筋肉をいためる。
Step2:やっぱり自転車の基本はペダリング
とにかく軽めのギア(負荷)で回転力なのだ

 十分なストレッチを行ったあとは軽めの負荷で回転力をつけよう。自転車に乗り初めの人はイメージよりゆっくりの回転、要するに体にしみついているピッチが「歩くピッチ」に近似しているのだ。これを平坦路でやっていては「歩き」より心拍が上がらず運動らしい運動にならない。また自転車は下半身の柔軟性とバランスの運動であることをまず体に覚え込ませることから始める。また「体力=坂登り」という方程式に当てはめてしまうがとにかく第一段階は柔軟性とバランスを意識してほしい。ではどれくらいのピッチでペダリングをすればいいかというと毎分60回転(60rpm)を基準に軽めのギアにセットする。回転数が下がりそうになったら一段軽くこれの繰り返しだ。

 ピッチがつかめるようになったら第二段階で始めて登坂による負荷をコースに加える。注意点は「苦しい=体力がつく」ではないこと。柔軟性とバランスの次に必要なのは心肺機能なのだ。前回の「食べる」では炭水化物とクエン酸はその日に何とかなるエネルギーと書いたがこれは主に「無酸素」によるエネルギー発生回路なのだ。そのなかで「脂肪を燃焼するのは今日明日の能力ではない」ということは脂肪を燃焼させるにはこの第二段階においていかに「有酸素運動」をするかなのだ。またもう一つ覚えておきたいのが無酸素運動により生成する。「乳酸」はある一定量を超えると筋肉の収縮ができなくなる、また乳酸は疲労物質なのだ。有酸素運動では乳酸を生成しても除去作用もある。ではこの段階でどんな事に気をつければいいのか?たとえ登坂負荷でも軽めのギア(負荷)で最大心拍数の8割を上限とした運動を持続させることなのだ。最大心拍数は220-年齢で求められる。

Step3:運動のあとのストレッチ
運動後もストレッチは重要なメニューだ。あとで疲労を残さないためにも効果的だ。できれば入浴後のほうがさらに効果があがる。
Step4:毎日乗れなくても焦らない
そりゃー毎日乗れればいいに決まっているのだけれど、そうもいかない人も多いと思う。考えようによってはサイクリングという運動は下半身に比べると上半身の運動量は少ないから普段は上半身の運動に当ててもいい。

ウィークポイントを克服…体型別傾向と対策

 普通に考えたってやせている人と太っている人の運動が同じでいいわけがない。ということで次に体型別に傾向と対策を考えよう。厳密にはもっと細かく分ける必要があると思うが普通の人でも判別ができると思われる代表的な3つの体型について考えたいと思う。

やせ型
どちらかといえば「体力派」っていうイメージとはすこし違う。どちらかというと「もう少し筋肉があったらなー」なんて考えているキミ!マラソン選手にいわゆる肉付のいい人がいないようにどちらかといえば「持久力」に関しては期待していい。無駄なエネルギー消費が無い分効率がいいのだ。まずは先に述べた平地のペダリング基準値であるである60rpmを達成させる。これは比較的早い段階でクリアすると思う。次は+20%位の回転負荷(回転数はそのまま)、見ため緩そうだが長めの坂がベスト、でどれくらいの時間で最大心拍数に達するかだ。仮に初めのうち5分で最大心拍数に達していたのが後に10分になったらその分回転に対する筋持久力がついたといえる。要は負荷+20%で筋力+持久力をつけるのだ!
太っている人
やせている人から見れば普段の生活での負荷は大きいから、自転車に乗ってしまえばいわゆる力は出てしまうのだ。問題はこの先、回転数が極端に低い場合が多い。やっぱり基準の60rpmを目標としよう。これが結構しんどいのだ。ということはとにかく1分間できる限りの回転数でペダルを回して次の1分は流す、これを1セットで繰り返すインターバルトレーニングがいい。このときの負荷はほとんど無くていい。はためから見れば平地でペダルをくるくる回しているだけだけど、恥ずかしがらずに実行有るのみ。ペダルが回ってしまえば地足(もとからの脚力)は有るのだから。
体格のいい人
見るからに運動ができそうな人あるいはほかのスポーツはやっている人は今回の趣旨からすると少しはずれる。だがちょっと気になる部分のあるので記述しておく。まあもともと体力はあるから力任せにブンブンいってしまう。ここが落し穴!スポーツ器具としては自転車って使いこなしが以外に難しいのだ。まずは高めのギアでも回ってしまいそこそこの速度が持続してしまう。すなわち強運動には対応できる、だけどやはり回転力は必要。下半身の柔軟性がバランスを保つには必要なのだ。それにあわせてフォームにも注意しよう。ひざから下はなるべく地面と垂直になるように気をつけよう。特に下死点からのペダルの引き足は独特なのだ。ここのスピードがあがるとあなたは鬼に金棒なのだ。

まとめ

ただ自転車に乗っていても多少は体力がついたという気分を味わうことができる。でもそれが多少なりとも「もっと健康」を望むのであればこれくらいの事は意識して運動した方が効果が有るんじゃないかな。例えば普段マンネリがちになる早朝サイクリングだってこういうことを刺激にすれば目標もできるし、やっぱりサイクリングだって多少は体力的に楽なほうが周りを見る余裕だってできる。サイクリングはとにかくペダルをまわすことが大事なのだ!

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