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自転車でダイエット


「自転車で痩せられますかー?」最近よくある質問なのだ。それほど「ダイエット」が関心事の一つになっている現れだろう。ひと昔前なら「自転車(運動)って脚が太くなるから…」なんて敬遠されていたのに大した進歩だと思う。ちなみに「脚が太くなる」問題なら「そんなに自転車のったら選手になっちゃうよー」なんて冗談飛ばしていれば良かった。しかし「ダイエット」となると冗談では済まされなくなったのだ。
 巷にはダイエットに関する情報は沢山あるけど、本当に痩せたと言う人になかなかお目にかかれないのはなぜだろう?そこで今回は自転車とダイエットと題し、これを読み終えた人は「ウハウハ!」なーのだ!

サイクリングと心臓バクバク

 「最近運動不足で心臓バクバク」ってな人いません?要するに生活習慣があるときを境にガラッと変わり急激に体重が増えてしまった人、「ゼイ肉ならタップリ!」なんて自慢している場合じゃないのだ。そもそもなんで急激に太ったり、あるいは「肥満」は良くないとされるのだろう?そもそも「太る」って事は摂取するエネルギーが消費するエネルギーを上回ったときその余剰分が脂肪細胞に蓄積されて「太る」(脂肪細胞が大きくなる)。度が過ぎれば「肥満」という結果になる。つまり食べる量が増えるか運動量が減のかどちらかに原因があるわけだ。たいていは仕事に追われての運動不足と過食なんてドツボにはまっている場合が多い。

*急激に太ると何がいけないのか?

ただ運動不足による体力に低下による「心臓バクバク」ならまだしも、身体のお肉が増えた分心臓のお仕事が増えている事があまりよろしくない。しかも運動が不足すると体内のコレステロールのバランスが崩れる。もっと詳しく言うと、よく善玉コレステロール(以下HDL)と悪玉コレステロール(以下LDL)なんて耳にした事もあるだろう。コレステロールそのものは脂肪の一種であり、細胞膜の原料とか性ホルモンの原料になっている無くてはならない体内物質なのだ。LDLはコレステロール、脂質の運搬に関与し、その一方でHDLはLDLの回収を行いコレステロール全体をバランスさせている。LDL回収されずに血管に滞ると血管の延び縮みを悪くしたり、通りを悪くしたりする。ってことはポンプである心臓はさらに一生懸命働かなくては必要な血液の流量を送りだせなくなるわけだ。本来ならどっちが善でどっちが悪というわけではないが、実際運動不足の傾向にある人はLDLの割合が高く、日ごろから体を動かしている人はHDLの割合が多いということなのだ。では仮に食事を極端に制限して、運動をしないで体内の脂肪を減らそうとしたらどうなるのか?結果として体重の減少はするかもしれないが、脂肪ともに筋肉まで一緒に落ちているのだ。度が過ぎると骨までしゃぶろうとする生命維持回路が働いてしまうとほんとにヤバい!だかららくして痩せようなんて考えない方がいい。脂肪だって本来は活動するための蓄積が可能なエネルギー源としてなくてはならないし、体の保温、内蔵の保護などやっぱり脂肪なしでは人間は生きてはいられないのだ。だからあまり脂肪を悪人扱いするのも良くないが、やっぱり運動不足と過食は一番よくないのだ。

ほんじゃーどうすれば運動で脂肪を減らせるのか

 運動中のエネルギーは主に脂肪と糖質(炭水化物)である。脂肪消費までの過程は、運動強度が中程度ならまず糖質の方が燃料として供給され、遅れてて脂肪が燃料となる。また運動強度が強くなると効率がいい糖質をエネルギーにしてしまう。つまり脂肪は運動のためのエネルギーとしては目覚め(?)が悪い。と言うことは「それほど強くない運動をある程度の時間続けることで脂肪を減らすことができる。」ことになる。この「それほど強くない運動」と「ある程度に時間」「体力を維持しながら」を自転車と言う運動に当てはめるとどう言う事になるのだろう。
[注釈:蛋白質も重要なエネルギー源である。決して忘れたわけではない。ただ熱を生みだすということからするとさほどではないので省略]

いよいよ本題 自転車によるダイエット

 運動強度を知るには厳密には「最大酸素摂取云々…」なんて一般ピープルには測定不可能だから、運動直後の心拍数を目安にする事ができる。運動直後の心拍数が20代なら170、30代なら160、40代なら150、50代なら140、60代なら130の安全目標心拍数を超えない強度の運動が目的の運動強度である。運動中の心拍数の測定は1分間測定ではどんどん数値が下がるので10秒間測定した値を6倍する。身体に感じるレベルとしては「心臓の鼓動が速くなっているが話は十分にできる程度」である。これが(漠然としているが)あまり強くない運動である。次に「どのくらいの時間」であるが、最低でも30分は連続して行わないと脂肪消費まで至らない。この運動量は(体重にもよるが)200から250カロリーに相当する。これを自転車に置き換えれば言い訳だ。
[自転車でダイエットのプログラム]
では具体的にはどのようなプログラムを行なえばいいのか?伝授なのだ−。以下のセットをほぼ毎日実行可能なら1セット(30分)、週に3回なら2セット(1時間)行えばよろしい。

[初期の段階]
なにぶん運動から遠離っていた人には、はじめのうちは慣らしからなのだ。ダイエット効果はそれ程あがらないが、焦らないあせらない。
・はじめの10分…ゆっくりと普通にペダリングする。もし変速気が付いている場合は、軽めのギアで軽くペダリングする。ようはからだの暖気運転。
・つぎの10分…先の安全目標心拍数を超えない強度の負荷(登坂、もしくはピッチをあげる)で3分、クールダウン(先の暖気運転状態)を2分、これを2回くり返す。
・ラスト10分…安全目標心拍数を超えない強度で10分
大体1か月ぐらいこれをくり返す。
[なれてきたら]
・暖気運転は準備運動(ラジオ体操/ストレッチ)でほぐしておく
・はじめの10分…安全目標心拍数を超えない強度で10分
・つぎの10分…安全目標心拍数で3分、安全目標心拍数を超えない強度を2分、これを2回くり返す。
・ラスト10分…安全目標心拍数で10分

「安全目標心拍数で」ということはなんだか凄くきつそうだけど、あくまで「話はできる程度」という事をお忘れ無く。

*注意点
・体調が悪いときは無理をしない
・運動が終わった後もラジオ体操/ストレッチ等でほぐしておく

もう一つのハードル「環境設定」
 これだけの運動をこなす最大のネックは環境作りにあるといっても過言ではない。ではその環境をどのように設定すればいいのだろう。
1:つらいけど早く起きる [時間的要因]…これが一番つらかったりして。とにかく早起きなのだ!
2:家の周りを見直そう [地理的要因]…「運動しよう」と心に決めて周りを見渡せばそれらしき「坂」があるのではないか見直そう。
3:特別な時間が取り難い [代替運動]…思い切って週に2回は自転車通勤する。あるいは駅まで遠回り通勤はできないだろうか?あるいは最後の手段は他の運動でカバーする。

代替え運動の目安
1日の運動によるカロリー消費目標である200カロリーを自転車以外の運動で消費しようとするとどうなるか一覧にしてみた。
ぶらぶら歩き(時速4キロメートル以下)…1時間
少し速い歩き(時速5から6キロメートル)…45分
大股はや歩き(時速7キロメートル以上)…30分
ジョギング(時速9キロメートル)…20分
歩行・ジョギングなら時速から逆算してその時間に歩ける距離を割り出すとおおざっぱに言って3から4キロメートルぐらいを時間があれば歩きで、時間がなければ小走りで運動すればいいことになる。
縄跳び…30から40分(これならどこでも出来る?!)
ラジオ体操…40から50分(ラジオ体操をこの時間やるのはちょっとつらい)

※体重60キログラムの人を基準に計算。体重が10キログラム多ければ時間を2割短縮、10キロ少なければ2割長く取ればよろしい。

自転車によるダイエット成功! Mさん徹底研究
 そもそも原稿を書くきっかけとなったMさん。何と何と83キログラムあった体重を72キログラムまで自転車によるダイエットで減量に成功したひとなのだ。成功の秘訣はどこにあったのか検証してみよう。
その1 自転車通勤
 Mさん宅は国立市にある。そこから職場の自由が丘までほとんど毎日自転車通勤をしたのだ。その距離直線でおよそ23キロメートル(!)。多摩川のサイクリングコースをひたすら往復したわけだからほとんどフラットだ。いくらサイクリストとはいえこれは並大抵の決心ではない。その辺のいきさつは「井の頭線の乗り換えが結構面度臭くて…」ナントも明快なのだ。だからダイエットよりもほかに理由があったのだ。「それにね電車より自転車のほうが早かった。」という面もあったのだ。「それで結果的には3ヶ月で軽く4キロ減量したもんだから、あとはどこまでいくかなーなんて具合で」と淡々としているのだ。そこからは少し大変だったらしく最終的には11ヶ月で11キログラム減になったそうだ。その後は職場が一時的に変わり自転車通勤できない状況になってしまったそうだ。
その2 運動量
 このMさんの「自転車通勤」における運動量はどのくらいだろう。大体コンスタントに1時間20分ぐらいのペースだったそうだ。前にも書いたが漠然と自転車に乗っているとき1時間で大体200から250カロリーぐらい消費するから。Mさんは自転車運動そのものには慣れているから体重が多い分を割り増しても300カロリーぐらいだと考えられる。それを往復だからほぼ毎日600カロリーを消費していたことになる。これならまず「あまった脂肪が体内に蓄積していく」なんてことはほとんどないだろう。
その3 生活面
 生活面ではどのような変化が起きたのか聞いてみた。「朝食はちゃんと食べてたんだけど、昼食がすごく増えた。それまでは適当に済ませていたのが、適当ですまなくなった。」あれ?ふえたんですかー。「ところが人並みの夕飯に変わった」どうやらこの辺が減量成功の一番の原因だったりして。
その4 後日談
 自転車通勤が出来なくなってから、実はあっという間に76キログラムになってしまったそうだ。これではスーツが何着あっても足りないから、なるべくコンスタントに運動して現在73キログラムを上下しているそうだ。この「コンスタントな運動」の内容は出来るだけ歩くとか階段を好んで利用するとか地道な積み重ねだそうだ。
その5 まとめ
 確かに「これだけ運動すれば…」という人もいるかもしれない。ところが生活の中に組み込もうと思えば出来なくもない、あるいは代替え運動で地道な積み重ねが大事といえなくもない。そして何より意識的に「からだを動かしている」という生活観が大事なのではないかと思う。

おまけ 脂肪と食のメカニズム
 消化のプロセスはご飯ととんかつを例にとると、まずご飯のでんぷんを分解する。この時同時にインシュリンを分泌しとんかつの脂肪は分解されずエネルギーの回路には入らず、皮下脂肪に貯えようと作用してしまう。このインシュリンは体を動かすことで押さえられるので、とんかつを食べるなら夕食よりも昼食時の方がベストである。ということは朝のパン、バター、牛乳なんていうのは実に利にかなっているのだ。ここで「体を動かす」レベルは先に書いたようなレベルではなく「お散歩程度」で十分である。またこのインシュリンは炭水化物(糖質)による分泌力が非常に強いので、夕食時の「とんかつ/ご飯」は避けた方が無難ということがいえる。また普通の食事でも食べてすぐ寝るというのも避けた方が無難。

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