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自転車かいぼー学

「そもそも自転車って」

 人体ってすごい!無駄な機能のものが一切無い。その人体をエンジンにしている自転車もすごい!人力だけで超スピードで移動できる。ごはん一杯でいったい何メートル移動できてしまうんだろう?この効率の良さを超える乗り物(?)はスケートしかない。だけどスケートは氷があるところにしか移動できないのが残念。やっぱり自転車はすごい。そのすごい自転車も近年には目的ごとにたくさんの種類、デザインがなされていてもっとすごいことになっているわけだ。だけど待てよ、自転車の根本っていったいどこにあるんだろう?というわけで今回から始まる新企画「自転車かいぼー学」、別に自転車に胃や腸があるわけではないけれど、自転車の基本的なところから解剖してしまおうというわけだ。これを読めばロードレーサーもツーリング車もマウンテンバイクもみーんな同じ自転車なのがよーくわかっちゃうのだー。

そもそも自転車の起源は?!
 車輪そのものの原理的は「丸いものは転がる」ところから始まる。が!ここから語り出すと「ピラミッド」までさかのぼらなくてはならないし、その発展系は大八車→トラックになってしまうので話がチョット違うので省略。自転車の起源は棒の先に馬の頭をつけたギャロップに車輪をつけたみたいなモノなのだ。ということは大人版お馬さんごっこが自転車の「始まり」ということになっている。現物模型なら自転車博物館でドライジーネとして見ることができる。装飾を見ても馬モドキなのだ。それが発明当時、流行ってしまったというわけだ。ここで驚くべきははじめから2輪だった。3輪にすれば倒れないのに2輪だった!推測するに「チョット難しい」からこそ、乗りこなすことのステータスになったのではないかと勝手に考えている。もっと驚くべきことに3輪ないし4輪のものは「ハンディ」を持つ人のための補助具として作られていた!つまり2輪(遊び)→自転車、3or4輪(補助具)→車椅子という発展をしているのだ!このへんが昔の人のなんともすごいところだ。そして自転車は遊び道具から実用品としての発展とがあり、エンジンを取り付けた「オートバイ」としての進化をするが、自転車は独自の道を歩むことになる。その発展にものすごく貢献したのが「レース」ということになる。人間は本能的に「だれがいちばんか?」決めるのが大好きなのだ。そこで機材である「自転車」にいろいろな工夫をしていちばんになろうとする、これこそ開発行為そのものなのだ。そして現代では目的に応じて多種多様お買い物から遊び道具、趣味のモノまで、すなわち遊びから始まった自転車の起源は再び遊びとして新たな発展をはじめているというわけだ。ナルホド歴史は繰り返されるのだ。

 

自転車にとって一番大事なモノは?
【じてんしゃ】 人がサドルに腰かけてハンドルを持ち、両足でペダルを交互に踏み、車輪を回しながら進むようにつくられている軽便な車両。二輪のものが普通。Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) Shogakukan 1988.国語大辞典(新装版)小学館 1988.
 ということらしい。へー! 辞書で調べたのは初めてかもしれない?! ほんじゃーもっともシンプルなレイアウトをもつ「ケイリンの自転車」を見てみよう。たったこれだけのパーツで構成されている。確かに定義通り「自転車」には違いない。しかし誰でも乗れる自転車とはチョットちがうゾー。何が無いって「ブレーキ」が無い。これは楕円形の専用競技場(通称バンク)を決められたルールに従い一方向にしか走らないからだ。この自転車を止めるときは自然に止まるのを待つか、足に逆負荷をかけることで一応止まることはできる。これは機構的にクランクの回転と車輪が直結した(空転しない)「固定ギア」式だからだ。とにかく前へ走ることが最大の目的だから余分なのもは何にもない!このもっとも単純な自転車を「誰にでも乗れるようにする」には何が必要か?それは「ブレーキ」と「後ろギアのワンウェイフリー機構」なのだ。この2点が備われば後はデザイン的なファクターすなわちハンドルのカーブをチョット変えるとか、サドルをチョット変えたり、フレームもチョット変えれば誰でも乗れる自転車がつくれる。それってもしかしてBMX!というわけでBMXは誰でも乗れる自転車のもっともシンプルな形といえなくも無い(チョット強引だなー)。ということはBMXを構成する部品が自転車にとって「急所(最重要部品)である!」と定義できてしまうわけだ。つまり一つでもダメになったら自転車として機能しなくなるってことなーのだ。

最重要部品ではない部品?!
 誰にでも簡単に(安全に)乗れるようになると次の衝動としていろいろなところに行きたくなる。ある人はただの移動手段として、そしてある人はより遠くへ、だんだん目的別に進化していくのだ。

その1:もっと楽に走りたい
 いくら自転車が効率の良い道具といっても、エンジンである人力には限界がある。向かい風や坂ではむちゃくちゃ体力を消耗する。この立ちはだかる抵抗に打ち勝つために「変速機」が作られたのだ。変速機は字としては「速度が変わる」と書くが、実際には「乗り手の一番効率の良い回転数を与えるギア比を速度に応じて選択する装置」なのだ。(ロードレーサーを参考)ということは仮に変速機が動かなくなると命に別状は無くても、エンジンである人体へのダメージが大きい!ということになる。つまり最重要部品の称号は与えられないが、これを無頓着でいるということは自分の体力へも無頓着ということになるんだゾー。
その2:どこでも走りたい
 ダンロップさんはでこぼこした「道」でも快適に走ろうと思って「空気入りタイヤ」を開発したのはあまりにも有名な話であるが、現代人の更なる欲求は道無き道までも進もうとする。そのわがままの結果が「サスペンション」ということになるわけだ。(MTBを参照)これは急所かどうかという前に、もう少し拡大解釈するとヘッドパーツ(メインフレームとフォークをつなぐパーツ)やBB(クランク軸)も関節みたいなものだから、こう言う分類上では親戚と言えなくも無い。共通している点はこれが壊れると「フレームが関節炎」状態みたいなもので、ひどくなければ多少の機能障害が出るが、走れない事も無い。ところが重度の障害のときには危険な状態におちいる。ということは「最重要部品」と「重要部品」の中間ぐらいに位置する部品なのである。

補足:メンテナンスの頻度から言えばこれら関節パーツはチェックが重点でそれほど壊れやすいパーツではない。変速機は調整を中心としたメンテナンスの頻度が高いからそれを怠ると、壊れる確立は高くなる。

もっと安全に走りたーい
 自転車の行く手を阻む、次なる障害は「自然現象」と「構造的欠点」なのだ。それを補うために取り付けられた部品を総称して保安部品というのだ。

その1:夜に勝つ?
 暗くなったらどうしよう?人間の目は暗いことに対しては対応能力が無いから、灯りをともすしかないでしょう。というわけでライトなのだ。また別の角度から考えると自分の存在を示す部品でもあるわけだ。ライトは代用品が無い。それゆえ保安部品の中では重要!この仲間としてベルがあげられる。これは「ちょっとじてんしゃが通りまーす。」の一言で代用がきく。
その2:雨が降ったらどうしよう?
 路面がぬれているとタイヤからしぶきが跳ね上がってくる、それを防ぐのが泥除け。無い場合は自分を守るための雨具。雨具はどっちにしても必要だから、泥除けはいらない!って考えるのがロードレーサーやマウンテンバイクの類の自転車なのだ。
その3:構造的欠点を補う?!
 たとえばチェーン。これは露出してるから、挟んでしまったり、汚れたり、これが構造的欠点。欠陥ではない点に注意。つまり一般車にはチェーンを覆うカバーが必ず必要になる。スポーツ車の場合はそのような危険が考えれれる服は着ない!ズボンの場合は裾を止めるとか自己責任となるため装着しないのが普通。またハンドルバー端面はふさがれていないと大怪我(落車のさい、身体に刺さってしまうおそれ)してしまうので必ずふさがれていなくてはならない。これが「バーエンド」の役目である。小さいけど結構重要な仕事を任されているのだ。

Copyright : Junichi Morita とプロジェクトK


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