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いよいよ本格的ロー付け:フォークを造る


(1)クラウンとコラムのロー付け

 クラウンとコラムをロー付けします。ここでは一番強力な火を使うので凄い迫力だ! コラムのパイプが厚くて、クラウンが金属の固まりだからだそうな。撮影の為火口は1本しか使ってないけど本来ならプロパンガスを使った加熱トーチをもって?要するに2本の火口を両手に持って作業をするそうだ。手が一本足りない?ロー棒は加熱トーチの方に持つそうです。いくら師匠でも手は3本ないのだ。

確かに、さっきの銀ロー付けとは音が違うぞ…

(2)フォークコラムに溝を入れる

 横フライスに2ミリ厚のホールソーをセットして、コラムにミゾを入れます。このミゾはヘッド小物の舌付きワッシャーやフロントアウター受けの空転止めがはまるところだ。こういうのってはじめから加工されているんじゃなくて、フォーク肩がロー付けされてから加工するんだ。というのもはじめからミゾが入っているコラムを(肩に対し)直角につけるより、ロー付けが終わってからまん中にミゾを入れるほうが簡単だそうだ。

なるほどこれが「手順」っていうコトなんだな…

(3)エンドとフォークを付ける

 先の行程で準備しておいたエンドとフォークサヤをロー付けする。ローは適正な温度の方へ流れていくので、上手く流れるような温度分布になるように火口を絶えず動かしている。ハンダ付けなら自信のあるぼくだが何処か似ているような似ていないような。「理屈はほぼ同じじゃない」とお答えが。そこでちょっと体験させてもらった。号令がつぎからつぎへと跳ぶ。「火口をふってー」「火口を離して」「はいそこにローをさして」…真っ黒な保護眼鏡をかけているし、火が明るすぎて何をやっているのかさっぱり判らない…最後は選手交代やっぱりやってもらいました

(4)クラウンとフォークを付ける

 フォーク製作用の専用治具にセットして、大口の火口(#200前後)で全体をあたためながらフォーク肩とフォークサヤをロー付けします。いっぺんに片側を付けてしまうのではなく、左右数カ所ずつスポット的にローを注した後、全体に流すように火口をコントロールするそうだ。

やっぱり手際がちがう…(「当たり前でしょ」とおこられた)

 

(5)出来上がり精度の確認

 出来上がったフォークを定盤の上で精度チェックする。左右の開き、オフセット量、長さ等をチェックする。どれが狂っても前輪は真直ぐ取り付けられないから重要な作業だ。またエンドの平行を見る専用の道具もある。実際に車輪を取り付けてみて確認をする。もしここで精度上問題があればはねられる(つくり直し!)、厳しい試験なのだ。

出来上がったフォークはまだところどころ黒いんだけど、なんか「顔」っていうのが判る様な気がしてきた。ほんとに微妙な差でしかないんだけどほんとにきれいなカーブを描いているのだ…

補足:師匠のスーパーテクニック
 師匠に「ローってどのくらいの温度で溶けるんですか?」なんておそるおそる聞いてみたら「そんな高い温度を計れる温度計もってないからしらない」とあっさり。ほんじゃ微妙な温度管理ってどうしているのかなと再度聞いてみたら「鼻と目かな」と一言「えー?????」。というのも火を入れる前にパイプのにおいを嗅いでから火を入れると温度が上昇するときの微妙な匂いの変化で適当な温度かどうかが判るらしい。それに加えてパイプの色とフラックスの状態でローをまわしていく。「じゃー目つぶってても出来ます?」なんて野暮な事聞いたら「火傷するぜ!」と一言、やっぱり野暮でした。

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